自作道具

経年変化を楽しむロッドケース〈The Lace Up〉

経年変化を楽しめるロッドケースが欲しかった。
ロッドをしっかりと護れて軽いこと。
バックパックに取り付け出来ること。

ハードケースに筒を探した。
軽い素材の筒は紙管とし、防水のために上からカッティングテープでラッピングした。
バックパックに取り付けするため、この筒にジャケットを着せることを考えた。
多少の筒径違いにも対応できるように、ジャケットとのフィッティングには編み上げ方式を採用した。
これなら、フライロッドでよく使われているアルミチューブにも着せることが可能だろう。
編み上げブーツの雰囲気をロッドケースに落とし込む試みとなった。

僕はブーツ好きだ。
特に8ホール以上。
ブーツレースを1通しごと丁寧に締め上げて行く度に気持ちが引き締まる。

忙しい日常でブーツを鑑賞するヒマはなかなかないものだから、編み上げている時間が1番気にしてやれる時だ。
ゴツいレザーのやれ具合を確認する。
あっ、ココに傷が出来たとか、アタリが付いてきたな、なんて成長を感じて満足する。
自分の習慣がものに移って行く。
大量生産品が自分仕様になる為に経年変化は欠かせない。
経年変化は、使い続けて育つもの。
経年に耐えうる素材であること。

このロッドケースもそんな風に育っていってほしい。

クライミングロープの世界観を表現する試み〈ロープトート〉

クライミングロープを使ってトートバッグを自作した。

きっかけはクライミングスクールだった。
ハーネスにでロープを結ぶ。
二重の八の字結びだ。

二本のロープが交差してはダメだと言う。
平行のまま八の字で結ばなければならない。
これを何度も練習した。
合格と判定された結びは、ロープのカラフルな色柄と相まって美しかった。

この雰囲気をトートバッグに落とし込みたかった。

バッグには厚手の帆布を使い、
入れ口周りは柔らかいレザーを一周させた。

ロープが通るループ生地の両端には銅のリベット。

何年か使用して、アタリが出る頃に完成とした。

製作は2014年の1月。

日常的に使用しているが、アウトドアショップに行くと店員は気になるらしく声をかけてくる。
11mmロープを折り返してぐるりと底を回しているため重量があり、持ち手部分はロープ4本分となる。

最近では銅リベットもすっかり変色し、帆布にはアタリも出始めて完成に近づいている。

ペグはもう無くさない〈ペグバケツ〉

ペグ、これで全部だっけ?
毎回ちゃんと数えてますか?
もうこれ以上ペグは無くしたくないから、ペグバケツを自作した。
これを製作したのはいつだったか?と自分のインスタグラム投稿を遡ったら2015年の1月だった。四年弱の間、僕はまだ一本もペグを無くしていない。

気づいたら一本無くなっていた、なんて経験はよくあることで、僕もこれまでに結構な数を無くしてきたし、残置ペグを拾ってもきた。
いつのまにか無くした数と拾った数が釣り合って合計数は足りていることもあるのだが。

キャンプに慣れてくると、自分の用途に合ったペグセットを買い出す訳で、一つでも無くなると金銭的にも精神的にもくるものがある。

どうしたら無くさないか。

抜いたら放って置かないこと。
全数足りているか毎回ちゃんと数えること。
この二つを徹底していれば、まず無くすことはない。

それを理解しながらも無くしてしまうのは、その作業が面倒くさいからだ。

そこで考えたのがペグバケツ。
帆布製のバケツ外側に30本ほどのペグが挿せる。
その差し口にペグの数だけ数字をスタンプした。もちろん手書きでも良し、ペグの種類毎に色分けも良し。

やる事はただ、抜いたペグを順番に挿し込んでいくだけ。
抜いたら直ぐ挿す。
これをする事で、抜きっぱなしの放置を防ぐ。
番号の最後まで挿し込んだら、それで全数揃っていることが分かる。

友達や家族に抜いてもらう際にも、このナンバリングは役に立つ。
一目で全数チェックが可能だ。

バケツの中にはハンマーやガイロープがドサドサ入る。

ペグセット一式を持ち運びながら、スマートにペグが打てて紛失なし。

アウトドアの原体験を感じられるフライボックスポーチ

僕はフライフィッシングを始めた時から、フライを入れるケースはタバコのブリキ缶だ。
フライタイイングのパターンを一つ、また一つと覚えるたびにブリキ缶のスペースが埋まり、
ドライフライとニンフ、ウェットを分けるために缶は三つになった。

フライケースの出し入れは体の中心が好みだ。
だから、首掛けのポーチ仕様をデザインした。
ブリキ缶はところどころ傷がつき劣化が始まっている。
ならば、それを入れるポーチも経年変化が楽しめる素材が良い。

コットンキャンバスとレザーレザーストラップを素材に選んだ。

幼少期にカブスカウト、ボーイスカウトで過ごした僕にとって、オリーブグリーンのキャンバス地には馴染みがある。
その頃の思い出を道具に落とし込む。